文書偽造の罪
文書偽造の罪
無料法律解説サイト トップページ>
刑法>
社会に対する罪>文書偽造の罪
もし、公的な文書を勝手に偽造できてしまうことを許すと、
文書の信用を正当に保証する場所がなくなり、
国民生活が成り立たなくなってしまいます。
社会のシステムを根幹から揺るがすような
非常に危険な行為なので刑は重いです。
スポンサードリンク
じゃあどういった場合が文書偽造罪になるのでしょうか?
文書偽造の罪は、
「作成者」か「内容」を偽ることで成立します。
刑法では作成者の名義を保護すべきだろうという考えで
原則は作成した人を偽る行為を罰します。
内容を偽る行為は例外として処罰されます。
名義人を偽造することを「文書偽造罪」と呼びます。
公的な文書なら「公文書偽造罪」。
私的な文書なら「私文書偽造罪」。
文章を偽造する行為は
「虚偽文書作成罪」と呼びます。
公文書は名義か文章の内容を偽造すると罪になりますが、
私文書は名義を偽造することだけ罪になります。
なぜ私文書の文章の虚偽はいいのか?
親に手紙を書くのは私文書。
「拝啓 会社ではバリバリ仕事をしていて
もうすぐ25歳で取締役になれそうです」
とか嘘を書くことはあると思います。
そんな私文書をいちいち全て取り締まってたら
バカな話だぞってことです。
しかし例外で私文書の文章の偽造で逮捕されることもあるので
覚えておいて下さい。
以下、条文。
(詔書偽造等)
第百五十四条 使用目的で、御璽、国璽、御名を使用して詔書を偽造した者は、無期又は三年以上の懲役に処する。
2 御璽、国璽を押し、御名を署した詔書を変造(手直し)した者も、前項と同様とする。
(公文書偽造等)
第百五十五条 使用目的で、公務所、公務員の印章、公務員の作成すべき文書や図画を偽造した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
2 公務所又は公務員が押印し署名した文書を変造(手直し)した者も、前項と同様とする。
3 前二項に規定するもののほか、公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
(虚偽公文書作成等)
第百五十六条 公務員が、職務上で使用目的で、虚偽の文書や図画を作成し、印章又は署名の有無により区別して、前二条の例による。
(公正証書原本不実記載等)
第百五十七条 公務員に虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿、公正証書の原本に不実の記載をさせた者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 公務員に虚偽の申立てをして、免状、鑑札、旅券に不実の記載をさせた者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
3 前二項の罪の未遂は、罰する。
(偽造公文書行使等)
第百五十八条 第百五十四条から前条までの文書若しくは図画を行使し、又は前条第一項の電磁的記録を公正証書の原本としての用に供した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は不実の記載若しくは記録をさせた者と同一の刑に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。
(私文書偽造等)
第百五十九条 使用目的で、他人の印章、署名を使用して事実証明に関する文書や図画を偽造した者は、3ヶ月以上5年以下の懲役に処する。(印象偽造して作っても同じ)
2 他人が押印した事実証明に関する文書を変造(手直し)した者も、前項と同様とする。
3 前二項に規定するもののほか、権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を偽造し、又は変造した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
(虚偽診断書等作成)
第百六十条 医師が公務所に提出すべき診断書、検案書又は死亡証書に虚偽の記載をしたときは、3年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。
(偽造私文書等行使)
第百六十一条 偽造した私文書や図画を使用した者は、偽造した者と同一の刑に処する。
2 偽造私文書使用未遂は、罰する。
(電磁的記録不正作出及び供用)
第百六十一条の二 人の事務処理を誤らせる目的で、事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 公務員により作られるべき電磁的記録を不正に作成したときは、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
3 不正に作られた権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を、第一項の目的で、人の事務処理の用に供した者は、その電磁的記録を不正に作った者と同一の刑に処する。
4 前項の罪の未遂は、罰する。
スポンサードリンク
放火及び失火の罪
出水及び水利に関する罪
往来を妨害する罪
住居を侵す罪
秘密を侵す罪
あへん煙に関する罪
飲料水に関する罪
通貨偽造の罪
文書偽造の罪
有価証券偽造の罪
支払用カード電磁的記録に関する罪
印章偽造の罪
偽証の罪
虚偽告訴の罪
わいせつ、姦淫及び重婚の罪
賭博及び富くじに関する罪
礼拝所及び墳墓に関する罪
汚職の罪
スポンサードリンク
無料法律解説サイト -弁護士に相談する前に- メニューバー